私の祖父はガンで亡くなりました。病院に入院してからはみるみる体力が衰え、数か月の闘病生活で77年の生涯を閉じました。
それは私がまだ20代前半だった頃でした。祖父の入院中に母とお見舞いに行ったことがありました。なぜだか忘れましたが、病院に向かう途中、UFOキャッチャーで音声を録音できるおもちゃの景品を取りました。それを病室に持ち込み、「何かしゃべってよ」というと祖父は実家で留守番をしている愛犬の名前を呼びました。「ファービ~~~~」というたった2秒程度の録音でした。
それから10年後ぐらい、実家に帰った時にたまたまその時の録音おもちゃの景品を見つけました。そのおもちゃはdelete(消す)ボタンが押せないようにセロハンテープでぐるぐる巻きにされていました。母にたずねると唯一の音声なので絶対に消さないように残しているとのことでした。
僕は自分の会社でウェブ制作の仕事をしていたこともあって、この音声をウェブに残すことにしました。それに伴って祖父がどういう人だったかも簡単にまとめて残しておこうと考えました。
その時父、母や親戚に聞いた祖父の人生は孫の僕から見てもかっこいい生き様でした。
優秀な研究者だったこともありますが、何より心に残ったのは最期の時まで痴ほう症にかかった祖母を懸命に介護していた理由でした。祖父は祖母を施設にいれることや、実家で皆で介護することをこんなことを言って断っていたそうです。
「僕は結婚すると時に『病める時も健やかな時も死ぬまで支えあう』って約束したから2人で大丈夫だよ」
男の生き様は仕事だという思いが強かった僕には、こんな生き方もあるんだととても強く影響を受けました。
祖父の生き方が後世の人間に思わぬところで影響を与える。このことに人生の意味を見出すこともあるのではないかと考え、LIFE STORAGEというサービスを立ち上げたいと思いました。
もちろん人には良いところも悪いとこもあるのが当然だと思います。だからその思い出がキレイなものばかりでないことも当然だと思います。しかしその人との別れを想った時、その人の生き様や輝いた部分を残していくことでいつか誰かの人生に思わね影響を与えることがあるのではないかと思います。
100年後の誰かがあなたやあなたに縁がある人の人生を知って考える。
そんな光景を想像してLIFE STORAGEを応援してもらえたら嬉しいです。
LIFE STORAGE運営
株式会社青空 代表取締役 水谷真史
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